総展望、超舟券術

ボートレース甲子園 総展望

主役山崎を脅かすのは・・・
60周年覇者瓜生と、地元後輩毒島だ!

地元の期待を背負って走る「夜の甲子園」

「ボートレース甲子園」と言われる伝統のSGメモリアルは今年で62回目を数える。夏の全国高校野球よろしく全国各レース場から推薦された「代表」が集結するだけに、メンバーは当然ながら豪華だ。各選手が地元の看板を背負って走るこの大会のテーマは「地元のプライドを懸けた戦い」である。

さて、シリーズの中心となるのは地元・山崎智也(群馬)で異論はなかろう。昨年は2度目のグランプリ制覇を含むSG優勝3回、今年に入っても勢いは衰えず蒲郡グラチャンでは豪快な捲りで歴代3位となる11度目のSG制覇を果たした。まさに「ボートレースは山崎のためにあるのか?」と言わんばかりの独壇場だが、意外にもメモリアルは過去18回出場して優勝はナシ。98年のオールスター優勝以来、2度目の地元SG制覇を成し遂げ、夢のグランドスラムへ一歩近づきたい。


誰が桐生のエース・山崎智也を倒すのか

そして今大会のもう一つのテーマが「誰が山崎を倒すのか?」だ。その中心はズバリ瓜生正義(福岡)。とにかく当地にめっぽう強い。2010年のダービー、12年のメモリアルと当地SG優勝2回、極めつきは今年6月の60周年での王道の優勝だ。12年のメモリアルのように抜群モーターを引き当てれば、山崎にとって最大の脅威となるだろう。

もう一人の刺客は、ニュージェネレーションのリーダー格・毒島誠(群馬)だ。思えば13年の丸亀・59回大会でSG初制覇を成し遂げて以降、3年連続でグランプリに出場するなどSG常連レーサーの1人となった。何といっても当地はデビューから成長を見守られてきた地元だ。昨年のグランプリ優勝戦では、先頭を走る先輩・山崎を道中で追いかけ回したように、今大会も一番近い存在の彼がスーパースターをキリキリ舞いさせると面白い。

強敵はほかにもいる。山崎を上回るSG優勝回数「12」を誇る王者・松井繁(大阪)、オーシャンカップを連覇した石野貴之(大阪)の大阪最強コンビは黙っていない。篠崎元志(福岡)、篠崎仁志(福岡)の「最強ブラザー」は夏場に強く、特に兄・元志は連覇を狙ってくる。さらに当地と同名という縁がある桐生順平(埼玉)、一昨年のグランプリ覇者・茅原悠紀(岡山)の強力ターンコンビ、今年のSGを制した平本真之(愛知)と坪井康晴(静岡)など挙げればキリがない。

真夏の夜の上州が、本家・甲子園より熱く、ドラマチックな戦いの場となることに期待したい。

超舟券術 松長 彰の 極私的ドリーム戦予想

1着は[1]松井を信頼。注目は激戦必至の2、3着争い!

今年も真夏の祭典・SGメモリアルは「夜の艇王決戦」となるわけだが、そうなると必ず「夜の部」に行われるドリーム戦はインが強くなる。優勝戦も条件は同じだが、あちらは一発勝負。しかも、こちらはモーターの具合もイマイチ把握し切れていない状態だけに「先に回ったもん勝ち」がセオリーといえる。

その常識を覆したのが昨年大会での森高の6コース差し切り。瓜生がインから残したものの3連単は4万円超の大穴に。だがポイントはむしろ「インが残したこと」で、それ以前は4年前の桐生大会までさかのぼっても毎年インが勝利している。ただし、2位以下の争いは毎年かなり激戦になっている。

枠なりムード濃厚なら、[1]松井の相手本線はカドが有望な[4]瓜生より1つ内の[3]山崎を。昨年の再現を狙う[5]森高は1つ内枠というのが逆に微妙に。[2]白井、[6]平本を狙うならそれぞれ出足、伸び足と相談だ。

ドリーム戦予想
ドリーム戦8月23日(初日)・第12レース出場予定選手枠番別全国成績&対戦成績
枠番 登録
番号
選手名 枠番別全国成績(最近6ヵ月) 対戦成績(最近2年)
出走回数 1着率 2連率 3連率 松 井 白 井 山 崎 瓜 生 森 高 平 本
1号艇 3415 松井  繁 35回 74.2% 80.0% 82.8% - 12-12 16-15 8-15 10-7 20-10
2号艇 3897 白井 英治 18回 16.6% 38.8% 50.0% 12-12 - 10-5 7-11 9-7 6-7
3号艇 3622 山崎 智也 17回 35.2% 41.1% 64.7% 15-16 5-10 - 9-13 8-6 10-13
4号艇 3783 瓜生 正義 24回 41.6% 70.8% 79.1% 15-8 11-7 13-9 - 13-6 13-9
5号艇 4030 森高 一真 26回 3.8% 38.4% 50.0% 7-10 7-9 6-8 6-13 - 11-9
6号艇 4337 平本 真之 19回 5.2% 10.5% 36.8% 10-20 7-6 13-10 9-13 9-11 -