初のBBCトーナメントを制するのは誰だ!?

※登録第3941号池田浩二選手(愛知支部)は公傷の為欠場となりました。予めご了承ください。

冬場の平和島をクリアして、
初のBBCトーナメントを制するのは誰だ!?

長船 敏和 ●『ファイティングボート・ガイド』
勝ち上がる条件は出走全レースで3着以内。
機力不足でも、外枠だろうと、凌いている暇はない!
バラエティに富んだメンバー構成

初開催を迎えたBBCトーナメントだが、その特色は何といっても単純明快な勝ち上がりの方式にあると言えよう。勝ち上がりの権利が懸かるレースの全てが、3着以内の勝負駆け。通常のGIでは、外枠時に凌ぎ、好枠時に勝つというのが選手側のセオリーだが、今回に限ると話は別。確実なのは、進入争いが激しくなるだろうという点。舟券を考える上でこの点は無視できない重要ファクターだ。

出場選手の選考は独特で、ミソと言えるのが7つのSG競走の選出上位15人に加えマスターズC、レディースC、Yダービーの選出上位15名が選考の対象となっている点だ。艇界トップの面々に加えベテラン、女子、若手が散りばめられたことにより、バラエティに富んだメンバー構成となった。当然ながらそこには格の差があり、銘柄級には自ずと注目が集まるはず。今回は地元勢が3人と小所帯な分、同じ関東地区という括りで桐生順平(埼玉)、毒島誠(群馬)には期待が集まるが、近年の冬場の成績だけを見ると桐生が勝っており、桐生は今年当地で開催された地区選も制覇したという実績を誇る。

また水面に対する相性の良さという面では篠崎元志(福岡)、深川真二(佐賀)、守田俊介(滋賀)、そして瓜生正義(福岡)や池田浩二(愛知)の名前も挙げられるが、過去に例を見ないような方式にのっとり開催される今回において、名前や実績だけで優勝者を予測することが果たして有用と言えるだろうか。この点については疑問を感じざるを得ない。

進入争いが起きたときは穴のチャンス

ボートレースの予想は4大要素でもある選手、モーター、コース、スタートの考察が大切だが、今回に限るとスタートの重要性は高い。これは先に触れた「激しい進入争い」、「格の差」と深く関係する。

平和島ではレース間特訓が本番前に行われるため、選手は特訓で2回、スタート展示で1回、そして本番で1回と、1つのレースに対し計4回分進入とスタートを行うことになる。その4回が全部枠なりのときは、いわゆる「定時定点」のスタート。このときはスリット隊形が横一線になりインが決まりやすい。

ところが、ひとたび激しい進入争いが勃発すると起こす位置やコースが4回全て異なるという現象が起きる。今回はそんなケースが頻発するだろう。若手や女子が内枠、一方で百戦錬磨のSGキャリアが外枠という「格の差」がある番組には特に注意が必要だ。

「進入の乱れ=スタート一発」を生み出す、これは当地の水面特性の1つ。ちなみに平和島ではレース間特訓の模様もネット中継される。今回はその確認というひと手間を加えながら穴を狙ってみたい。

最近6ヵ月進入コース別成績(2019年5月1日~10月21日/1,080レース)
進入コース 勝率 1着率 2着率 3着率 平均ST 決まり手別1着回数
逃げ 捲り 捲り差し 差し 抜き 恵まれ
1コース 7.50 46.2% 19.6% 10.6% 0.15 463回 0回 0回 0回 32回 1回
2コース 5.78 16.1% 23.8% 19.5% 0.16 0回 32回 0回 122回 16回 3回
3コース 5.29 13.9% 18.0% 20.9% 0.16 0回 60回 43回 24回 23回 0回
4コース 4.97 13.3% 15.3% 16.8% 0.16 0回 65回 37回 27回 14回 0回
5コース 4.59 8.3% 15.3% 17.9% 0.16 0回 12回 49回 7回 16回 5回
6コース 3.47 2.7% 8.5% 14.7% 0.18 0回 7回 13回 5回 4回 0回
開催期間中の潮汐表
開催日 満 潮 干 潮
11月28日 大潮 17:13 11:48
29日 中潮 17:43 12:24
30日 中潮 18:13 12:59
12月 1日 中潮 18:44 13:35
モーター2連率ベスト15(2019年6月・使用開始~10月23日)
順位 モーター
番号
2連率 勝率 優出 優勝 評価 出足 伸び 短評
1
37
48.1% 6.08
1
0
A 乗り手を問わず中堅以上も節イチになったことはない。周年では石渡鉄兵が伸び型で中上
2
46
47.6% 5.96
1
0
A 元々伸び型だったが周年では古賀繁輝が出足型へ。直後の松下哲也が再び伸び系へシフト
3
13
46.9% 6.23
2
1
S 優出こそ少ないがエース格。8月黒崎竜也が扱ったときは超抜。その後レース足型へ移行
3
57
46.9% 5.84
2
1
A 初下ろし当初が評判で篠崎元志がGIII優勝。その後は数字ほどパンチがないと乗り手の声
5
17
46.6% 6.40
5
2
S 勝率1位。好調期間が長く9月~10月に3連続優出。周年で谷津幸宏がGI初優出果たす
6
41
45.0% 5.85
3
0
A 時に伸び型、時に出足型と変化し万能系。超抜ではないものの上位機の1つという評価に
7
12
43.7% 6.01
2
0
A パンチはないが出足が安定し1~3着が均等という傾向。周年では平本真之が扱って堅走
8
16
43.6% 5.77
4
1
B 当初伸びは下位だったが、7月新田雄史の整備後は中堅へ。調整が合ったときは出足型か
9
38
42.5% 5.84
2
1
A 強烈な個性は感じられず中上が基本だが、9月のヴィーナスSでは渡邉優美が仕上げてV
10
26
41.7% 5.41
1
0
B GIIIで中島孝平が上位、周年で稲田浩二がまずまず仕上げたが他は平凡。大敗あり勝率△
11
31
41.3% 5.99
2
0
A 出足寄りで落ち着く印象。上位になることはないが、出足型でまずまずというケース多い
12
48
41.1% 5.51
1
0
A 8月の新ペラ交換後は悪くない。大平誉史明で一度上位級。それ以外だと中上辺りを推移
13
25
40.9% 5.93
2
1
A 良い時は行き足が安定している印象だが乗り手により変わる1着タイプ。10月大池佑来V
14
43
40.4% 5.71
1
0
A 2着型の割には良質な伸びを秘めており、夏場は目立った。7月重量級の宮嵜隆太郎は◎
15
53
39.5% 5.60
4
0
A 最近成績を落としたが気配は着以上だった。基本は出足型。9月はそこが生きて連続優出
●平和島はチルト3度まで使用できます。