総展望

『ファイティングボートガイド』
 吉田茂美
「日本一静水面」、5月さらに穏 やか。
 スタンドが水面の北側に位置し東、南、西側にも防風林があり、穏やかな天候の多い5月なら風の影響は少ない。過去1年のインの1着率は約53%と全国的に見れば平均ぐらいだが、関東5場の中では最もインが強い。ただ、多摩川でも一般戦の後半レースは1号艇に実力者が配されるシード番組が多く、それが1号艇の勝率を上げている要因にもなっている。そのため実力の接近しているSGではこの数字はやや下がると思われる。また、外からの捲りが決まった場合でも、水面の広さから回りしろがあるせいかインがつぶれにくく、2、3着に残すケースも結構目立つ。
多摩川相性近況抜群毒島V筆頭!
 多摩川とは相性抜群なのが毒島誠(群馬)。過去5回の周年記念で優出を外したのは直近の69周年だけ。他4回の大会では優勝2回、準優勝1回、3着1回と安定した成績を残している。3月戸田クラシックを制し勢いも加速中だ。
 峰竜太(佐賀)の近況リズムも見逃せない。昨年は1年7ヵ月ぶりのSG復帰戦となった蒲郡ダービーで24場制覇と通算V100を同時に達成するパフォーマンスを披露し、今年も浜名湖周年、芦屋地区選でGI連続Vと快調だ。
 菊地孝平(静岡)と池田浩二(愛知)は2月に当地一般戦を走ってしっかり結果を出したのは大きな強み。
 地元の濱野谷憲吾(東京)は当地通算16回の優勝歴を誇り、地の利も加味すればやはりV候補の一角だ。
最近6ヵ月進入コース別成績(2023年10月1日~2024年3月31日)
進入コース 勝率 1着率 2着率 3着率 平均ST 決まり手別1着回数
逃げ 捲り 捲り差し 差し 抜き 恵まれ
1コース 7.86 53.0% 17.8% 9.5% 0.16 543回 - - - 14回 0回
2コース 5.73 15.1% 25.5% 17.8% 0.17 - 32回 - 111回 9回 6回
3コース 5.23 12.3% 18.5% 20.6% 0.16 - 46回 47回 25回 11回 1回
4コース 5.14 11.6% 18.8% 19.5% 0.15 - 61回 26回 26回 9回 0回
5コース 4.22 6.0% 12.0% 18.0% 0.16 - 18回 36回 5回 4回 0回
6コース 3.49 2.2% 7.8% 15.0% 0.17 - 7回 6回 2回 4回 1回
414日から
多摩川のモーター、ボートは4月14日の開催が初使用で、オールスターは初下ろしから6節目の開催。モーターの相場は固まっておらず、連対率が低くても軽視は禁物。この頃から大きな部品交換も可能になるはずで、SG常連の選手ならモーターの仕上げも早い。前回までの動きより直前気配を重視だ!