総展望

24場の代表が走る“水上の甲子園”

今年で68回目を迎えるボートレースメモリアル。浜名湖開催は92年の38回大会以来4回目。実に30年ぶりだ。その時の優勝者は当時31歳だった今村豊。荘林幸輝との差し合戦に、1周2マークで決着をつけ6回目のSGVを果たしている。

メモリアルの面白さは何と言ってもその選出基準にある。前年度覇者、グランプリ優出6名、オーシャンC優勝者の優先出場枠以外は、23場から推薦された選手と、開催場の希望選手に出場権が与えられる。いわば各レース場の看板を背負って走る代表戦である。実際、19年にGII全国BR甲子園が新設されるまでは、このメモリアルこそが“水上の甲子園”と呼ばれていた。

瓜生毒島はメモリアル連覇の実績

初日ドリーム戦のメンバーは1号艇から瓜生正義(福岡)、白井英治(山口)、平本真之(愛知)、毒島誠(群馬)、馬場貴也(滋賀)、原田幸哉(長崎)の6人。瓜生は57、58回大会で連覇。毒島は64、65回の連覇と59回を加えた大会V3という高い実績を誇っている。加えて白井、平本までが昨年のグランプリファイナリスト。入れ替わっているのは原田と馬場。原田は前年度の覇者で、今年はオールスターで優勝。賞金ランク(7月31日現在)は堂々の1位だ。馬場もGI2回、GII1回を含む今年V6と絶好調で、賞金ランクは第2位。ドリーム戦に相応しい2人と言える。

群馬若手コンビ椎名に勢い

尼崎オーシャンCでSG初Vを果たしたのは椎名豊(群馬)。その高い調整力は水面を選ばず。今回も快速に仕上げてきそうだ。地元静岡支部からは菊地孝平(静岡)、坪井康晴(静岡)、深谷知博(静岡)が参戦。 グラチャンVで復活を果たした池田浩二(愛知)からも目が離せない。

注目株では関浩哉(群馬)。今年は津周年を含む5回の優勝。18年の当地ヤングダービー覇者であり、浜名湖との相性も抜群に良い。台風の目となるか。