総展望

PGIスピードクイーンメモリアルの

総展望 金田拓郎『スポーツニッポン』

本命は5場で最速タイムの浜田
充実期の地元・三浦も初代覇者を狙う!

大会の趣旨に則るなら平和島、蒲郡、津、尼崎、宮島の5場で最速タイムをマークした浜田亜理沙(埼玉)を本命に推したい。24年は年間を通じて7点台半ばの勝率と安定。栄えある第1回覇者へ速く、強く、美しく突き進む。
 もちろん、浜名湖が舞台なら三浦永理(静岡)も主役は譲れない。前期は女子勝率1位に輝くなど選手生活で最も充実した時を迎える。クイーンズCに続く『第1回覇者』として名を残すか。
 言わずと知れた女子第一人者は遠藤エミ(滋賀)。21年のレディースCを制した水面で2つめのGIタイトルを手に入れたい。なお、遠藤と平山智加(香川)、田口節子(岡山) は、今回勝てば最初の『女子PGI全3冠覇者』となる。
 細川裕子(愛知)は、ここ浜名湖の最速タイムをマークして選出された。2連続優出中と水面相性は良い。平高奈菜(香川) は20年の当地クイーンズC覇者で、2度目の浜名湖GI制覇を狙う。長嶋万記(静岡)ももちろん注目すべき1人。あと、1月に浜名湖を走る宇野弥生(愛知)、清水愛海(山口)、川井萌(静岡)、刑部亜里紗(静岡)は大きなアドバンテージを得ての参戦となる。常滑、芦屋の2場で最速タイムを出した上田紗奈(大阪)がとっておきの伏兵だ。

スロー勢有利も
風速次第では差し・捲り差しが決まる!

北風が中心の冬はホーム追い風で、スロー勢が有利と言われる。ただ、風速が強まると1マークでボートが流れやすく、2コース差しやセンターからの捲り差しも決まる。一昨年2月の当地東海地区選では、1コースが50勝。2コース8勝、3コース6勝、4コース7勝、5コース1勝、6コース0勝だった。全国有数の広い水面で、海水と淡水が混じった汽水ということもあって、乗りやすさを口にする選手が多い。1マークだけでなく2マーク以降の道中勝負も可能だ。したがって、1コースが逃げても2、3着の絡みは多彩で、逆にスロー3艇で決まる可能性が低い。高配当が出るパターンは2、3コースの1着から1コースの選手が3着以下に落ちるときに多い。ただし、ダッシュ勢で上位独占のパターンは少ない。