毒島誠（群馬）が7月のオーシャンCに続き、8月メモリアルでも優勝。選手持ちプロペラ時代ならまだしも、勢いとか調子の良さなど全く通用しないこのご時世では、まさに快挙といえるSG連覇だ。

ところで、毒島が制したオーシャンCとメモリアルの2つのレース両方で優出したのは毒島1人で、残り5人はそっくり入れ替わっていた。今年5戦あったSG優出者延べ30人のうち、2回以上優出しているのは白井英治（山口）、井口佳典（三重）、寺田祥（山口）、そして毒島の4人（白井が3回、あとの3人は2回）だけで、白井、井口、毒島の3人は優勝者でもある…。

今年のSGでは、第一弾のクラシック優出者に注目したい。優勝した井口のほかにも、白井と寺田がその後もSGで活躍（ここでも寺田の名が…）。ひと夏越して気候もクラシック時と似た感じになってきたし、残り3人の瓜生正義（福岡）、岡崎恭裕（福岡）、峰竜太（佐賀）もそろそろ目覚めるころか。

しかし、毒島が今年のSGはフル出場ながらオーシャンCが初優出だったように、いきなり勝つパターンもある。今年SGフル出場中で優出がないのは田中信一郎（大阪）、魚谷智之（兵庫）、菊地孝平（静岡）の3人で、なるほど充実感漂うお三方だが、それ故に優出ゼロというのは意外だ。準フル出場の池田浩二（愛知）、赤岩善生（愛知）もこのパターンでのV候補者。地元で決めるか。

もう1つ、5月のオールスターを制した中島孝平（福井）のパターンで突発型優勝というのもある。SG優勝の前も後もSGはおろかGIでの優出もないという、潔いまでの“突発型”である。さすがにこれで誰がと予想するのは難しいが、今年のトレンドが“久々のSG優勝”なので、太田和美（大阪）と守田俊介（滋賀）に注目だ。これで締めようとしたが、前出の田中と魚谷はGI優出もないという意外すぎる事実が判明。極私的に太田か守田が優勝戦に乗ればぶち込む予定だったが、この2人も乗ってくれば悩むところだ。

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