「東海地区で大きなレースがある年は、気持ちが入りますね」と言う。当地開催の地区選でも優勝歴がある。モーター調整のレベルが高く、「新美の乗ったモーターはノーハンマー」と言われるほどだ。

「若い頃は自分の登録番号が嫌だったけど、今は好感度アップだよ」。モーター整備も熱心でパワー劣勢のシーンは少ない。好調時は捲りも飛び出す。初出場の大会でフィーバーを期待したい。

原田は川上剛、西山貴浩と多くの若手選手を育ててきた。ターン回りを強化する独特のモーター調整で、混戦に威力発揮する。2月若松の「個性派王決定戦」では準優日、優勝戦と「抜き」で3連勝、優勝を飾った。

今年の九州地区選は準優まで進出した。加えて2度の万舟にも貢献している。柔軟自在の走りがセールスポイントだけに、大敗とは無縁の選手でもある。意表の捲りが飛び出せば、万舟は保証だろう。

スタートで先手を取って一気に決着をつける。このスタイルが津の水面に合うのか、当地での優勝回数は5回もある。常滑ダービーは捲りで制した。マスターズでも、優勝戦のイメージは「捲り」だろう。

今年の関東地区選で、デビュー29年目にして初のGI優出を果たした。各地で優勝戦に乗るシーンが増えていただけに、この結果にも納得か。スロー域からの出足勝負に自信を持っており、内寄りで好成績残し。

今回出場する選手のなかで、ただ一人のグランプリ覇者である。「100分の1秒の支配者」と呼ばれたスタート力は未だ衰え知らず。「レッドアロー」のニックネームのとおり3コース捲りが似合う。

選手会長を務める上瀧和則とは佐賀商業の同級生。選手になるのは上瀧よりも遅かったが、パワー出しのノウハウは受け継いでいる。展示で好タイムを出していれば、捲り勝ちをイメージできる。

今村豊はデビュー1年1ヵ月目でSGに出場しているが、三嶌も早かった。1年7ヵ月目でSG初出場である。ダッシュ捲りで名前を売ってきた。スロー域からのレースが増えても速攻力は健在だ。

城巡りが趣味だと聞いたことがある。名将、知将に触れながら勝負勘を磨いてきたか。GI優出16回、うち優勝3回の実績からすれば、今大会の優勝候補に挙げないわけにはいかないだろう。