春のびわこ ガイダンス

桜舞う、春のびわこで選手もファンも
地元スポーツ紙記者が教える 春のびわこ ガイダンス

コース、モーターとも数字からは判別不可能。
ボートの相場も、びわこでは見逃せない!

4月の琵琶湖は雪解け水で"満潮"状態

日本最大の湖・琵琶湖は北部に豪雪地域を抱える。その雪解け水が流れ込み、水位が上がるのが春先のこの時期。マスターズ開催の頃はプラス20cmほどまで上昇しているはずだが、それが年間を通じての水位のピークだ。

昨年、最も水位が低かったのは11月初旬(マイナス60cm近く)で、春との差は約80cmにおよぶ。例えるなら4月の琵琶湖は「満潮」の状態といったところか。

当然のことながら、うねりの影響も1年で最も大きい。特に北東からの追い風が吹くようなら、波長の大きいうねりが競走水面全体に広がる。1マークはもちろんのこと、直線でも艇が大きくバウンドするシーンもしばしば見られるほどだ。得手不得手の差が大きい難水面に加え、活躍するためにはこのうねりに負けないだけのパワーが必要になってくる。

昨年11月(左)と3年前のマスターズ(右)。水位の差は一目瞭然
昨年11月(左)と3年前のマスターズ(右)。水位の差は一目瞭然

出力低減機導入でセンターの威力ダウン

これまではインの弱い水面の代表格として知られていたびわこだが、昨年6月からの出力低減モーターの導入により、インの1着率が大幅に上昇している。現行モーターの初下ろしは昨年の6月17日。それ以前の1年間のイン1着率が38.3%だったのに対して、初下ろしから今年の3月3日までのイン1着率は46.1%にまで跳ね上がっている。

ただ、これはインが強くなったのではなく、インを負かす艇が減少したという方が正解か。元来のイン受難の難水面という特徴は変わっていない。

その片鱗が顔を出すのは、前づけ艇があってインの進入が深くなったケース。コース取りが無風ならインが軸、動きがあるようならセンター、アウトのパワー艇を狙い撃つのが今のびわこのセオリーだ。


出走表では判別不可能なモーター相場

数字を鵜呑みにせず、自分の目でパワーの比較を
数字を鵜呑みにせず、自分の目でパワーの比較を

モーターの相場に関しては、おなじみの中間整備によって、例年どおり2連率は関係なしの状態。出走表からは判別不可能で、水面と同様に"日本一難解"なパワー相場となっている。

その中でもエース機の称号を持つ「16」を筆頭に、「41」や「24」「18」「52」「57」といったところが中間整備の入っていない好素性機。

一方で中間整備で上昇したモーターの代表格は「66」「50」「25」。中間整備後の7節で優出5回の「43」をはじめ、「51」や「59」も数字以上の強力パワーに変貌している。


エースボート「18」を誰が引くか!?

ボート差が大きいのも、最近のびわこでは外せないファクターだ。ここまで開催された23節のうち、2連率上位8艇の優勝が13回。優勝の半数以上を占めている形で、ここまで顕著な例は全国的にもこのびわこだけだ。

中でもパワーを倍増させると選手から大絶賛されるのが、エースボート「18」。これら好モーター&好ボートをセットで引き当てた選手がいるなら、初日から迷わず追いかけ続けたいところだ。


ボート2連率ベスト9

(2015年6月・使用開始~2016年3月3日)
順位 ボート
番号
2連率 勝率 優出 優勝
1 18 50.0% 6.49 7 2
2 37 49.4% 6.14 7 2
3 14 45.6% 5.88 4 3
4 40 43.8% 5.84 4 2
5 31 43.3% 5.72 5 0
6 20 42.4% 5.68 2 2
7 51 41.6% 5.66 5 1
8 70 41.0% 5.74 3 1
9 17 39.2% 5.58 2 0
9 35 39.2% 5.58 3 0