びわこ・マスターズの舟券攻略

強い者には理由がある。勝者を読み切り、勝利をつかめ!
マスターズの歴史からみる びわこ・マスターズの舟券攻略

時代の変化に対応してきたマスターズ世代。
びわこ水面への対応力が勝敗をわける!

 「若いもんがなんぼのもんじゃい!」強気のキャッチコピーと豪華なメンバーで、GIマスターズチャンピオン(名人戦)は2000年、住之江から始まった。
 それから17年。過去16回の優勝者をみると、ボートレースの歴史と連動している様子。ここに、今回のマスターズ舟券攻略の糸口があるのではないだろうか。
プレミアムGI MASTERS CHAMPIONSHIP[名人戦]歴代優勝者
開催年 開催場 優勝者
第1回 2000年 住之江 高山 秀則
第2回 2001年 住之江 野中 和夫
第3回 2002年 住之江 高山 秀則
第4回 2003年 尼 崎 新井 敏司
第5回 2004年 住之江 大森 健二
第6回 2005年 戸 田 水野  要
第7回 2006年 尼 崎 万谷  章
第8回 2007年 大 村 大嶋 一也
第9回 2008年 宮 島 田中 伸二
第10回 2009年 鳴 門 山崎  毅
開催年 開催場 優勝者
第11回 2010年 徳 山 西島 義則
第12回 2011年 常 滑 今村  豊
第13回 2012年 下 関 井川 正人
第14回 2013年 びわこ 江口 晃生
第15回 2014年 唐 津 金子 良昭
第16回 2015年 児 島 今村  豊
 
第17回大会 びわこ 優勝戦
2016年4月17日(日)・第12レース

住之江・第1回大会は"鉄人"高山が完全優勝

第1回大会は、高山秀則が8戦完全優勝
第1回大会は、高山秀則が8戦完全優勝

第1回大会覇者は、"鉄人"高山秀則。"華麗な舞い"加藤峻二、"瀬戸の大魔神"安岐真人、"浪速のドン"長嶺豊、"黒い弾丸"黒明良光、"モンスター"野中和夫など、「ミレニアム? イケメン? なんぼのもんじゃい!」と言わんばかりの強者たちを蹴散らし、全8戦完全優勝を飾った。高山は2年後の第3回大会でも優勝している。


マスターズ初期に活躍したのは「本栖研修所」養成世代

初期のマスターズは基礎教育をしっかり受けた本栖研修所世代がリード
初期のマスターズは基礎教育をしっかり受けた
本栖研修所世代がリード

"高山圧勝"の理由は何か。選手になる前、選手養成の時代まで遡ってみた。

ボートレースの草創期、選手は各地の養成所で養成されていた。有名なのが琵琶湖にあった「国際モーターボート選手・審判員養成所」だ。ここから1000名を超える選手がプロデビューしている。そのほかにも「大村市養成所」「若松・芦屋養成」「狭山選手養成」「和歌山選手養成」などがあった。その頃は、選手資格検定試験が1年に5、6回もあったと聞く。その後、全国モーターボート競走会連合会が一括して養成するようになり、シーズンオフのレース場を回りながら訓練した。このときの養成期間は2ヵ月だった。

山梨県の本栖湖に「本栖研修所」ができたのは1966年(昭和41年)のこと。最初の養成期間は6ヵ月、その後は7ヵ月、1年(最長は1年2ヵ月)とだんだん伸びていく。

マスターズ初期の優勝者には本栖研修所世代が多い。高山は1973年デビューの36期生。選手養成は1年間で、この期から卒業記念レースが始まっている。ちなみに、本栖初代チャンプは高山である。

基礎教育をしっかり受けた本栖養成と、2ヵ月の即席養成の世代とは、整備にしろ、レースにしろ、最初から差があったのだろう。それがマスターズ世代になっても実力差となって現れていた。第2回大会優勝の野中、第4回大会優勝の新井敏司も本栖研修所世代である。


"全速の申し子"今村豊参戦!SG覇者が当然のように勝つ時代に

ターンの概念を変えた「艇界のプリンス」今村豊
ターンの概念を変えた「艇界のプリンス」今村豊

最近になると、優勝者の顔ぶれはまた違った世代になる。大嶋一也が第8回・大村大会で優勝して以降は西島義則、今村豊、江口晃生と、SG優勝者が当然のように優勝するようになってきた。昨年の児島・第16回大会は今村の完全優勝である。

この世代も本栖養成だが、彼らの時代に「ターンの革命」という大きな変化が起きた。全速ターンの登場である。今村は全速ターンを武器にデビュー1年3ヵ月でGI初優勝、3年でSG初優勝するなど次々に最年少記録を塗り替え、旧世代を第一線から引きずり降ろした。その後、全速ターンからモンキーターンへ、烏野賢太に代表される「花の60期」を中心とした時代に変わっていく。


全速ターンとモンキーターン共通項は"ターンスピード"

新ターン・モンキーターンで活躍した「花の60期」
新ターン・モンキーターンで活躍した「花の60期」

全速ターンとモンキーターンの共通項は、ターンスピードである。それまでの世代は、ボートの中で正座の姿勢をとり、ターン時には両膝を張って回っていた。「ターンマークをこすってクルクル回すようなターンがベスト」と言われていた。ターンマークに近づき、レバーを落として小回りする。ターンマークを外すことが一番嫌われた。そのため、今村がデビューした当初は「ターンマークを外している下手な選手」というのが周囲の評価だった。

ところが、今村は全速ターンで先輩たちを次々にやっつけていく。いくらターンマークに沿って小回りしても、大外から飛んできた今村に潰されてしまう。旋回半径よりも旋回速度の方が有効だとわかるまで、全速ターンをマスターした世代が旧世代を負かすレースが続いた。

モンキーターンが出てきたときも、同じようなものだ。最初は危険なターンだということで使用を禁止するところもあったが、スピードと、角度の鋭さでそれまでのターンを駆逐していった。

時代を先取りした選手は勝率が上がるのも早い。当然ながらSGやGIで活躍するのも早くなる。若い頃に最高峰のレベルに慣れてしまうので、記念戦線で活躍する機会は減っても、一般戦で優勝する力は十分ある。マスターズ世代になっても勝率が大きく下がることはない。


「強いものは強い」がGIマスターズの常識

時代を先取りした選手は勝率が落ちない。つまり、通算勝率の高い選手は早くから活躍した、実力のある選手ということになる。

今回のマスターズ出場選手で通算勝率で7.00を超えているのは今村豊の7.86を筆頭に9名もいる。この9名の中でSG覇者は今村豊、大嶋一也、西島義則、熊谷直樹、濱村芳宏、烏野賢太の6名。通算勝率で7点台をマークしている選手は、今期勝率でも高い数字を残している。

もともと能力のある選手が、全盛期を過ぎた今も十分な力を維持しているとなれば、ほかの選手の入る余地はない。A2級キープが精一杯の選手と、SGやGIを活躍の場にしている選手とでは、レベルの差は歴然としている。ターンのスピードと質だけでなく、モーターの調整力も違う。マスターズは準優進出方式だ。勝負強さも問われるだけに、大きな舞台でキャリアを積んだ選手には勝てないだろう。

常識をくつがえすか!?4月のびわこ水面

経験と実力を備えるマスターズ戦士たちでも苦労する4月のびわこ水面
経験と実力を備えるマスターズ戦士たち
でも苦労する4月のびわこ水面

ただ、そうした選手が無条件で活躍できるかといえば、もう一つクリアしなければならない問題がある。4月のびわこ水面である。

びわこの水位は瀬田川洗堰で調整する。田植えと魚の産卵時期までは水位が高く、渇水期と比較して1m近く水位が上がる。水位が上がった状態で風が吹けば、競走水面にうねりが入ってくる。この時期のびわこを数多く走っている選手と、そうでない選手では水面対応力に差が出てくる。

今回のマスターズは通算勝率、今期勝率、びわこ勝率の高い選手が優勝するだろう。その条件を満たしているのは大嶋一也、江口晃生、今村暢孝の3名だ。


今 期勝率ベスト10

(2015年11月1日~2月29日)

順位 登録
番号
選手名 支部 勝率 優出 優勝
1 3257 田頭  実 福岡 8.41 2 1
2 3159 江口 晃生 群馬 8.06 6 4
3 3265 今村 暢孝 福岡 7.88 10 2
4 3024 西島 義則 広島 7.86 6 1
5 3256 三角 哲男 東京 7.81 7 1
6 3514 山一 鉄也 福岡 7.38 6 2
7 3304 烏野 賢太 徳島 7.24 5 1
8 3022 西山 昇一 愛知 7.19 7 1
9 3010 大嶋 一也 愛知 7.10 6 2
10 3349 吉田 一郎 長崎 7.04 3 1

全 国通算勝率ベスト10

(2016年3月1日現在)

順位 登録
番号
選手名 支部 勝率 GII以上
優出 優勝
1 2992 今村  豊 山口 7.86 227 56
2 3304 烏野 賢太 徳島 7.14 83 16
3 3024 西島 義則 広島 7.12 87 24
4 3010 大嶋 一也 愛知 7.10 81 16
4 3295 濱村 芳宏 徳島 7.10 72 12
4 3290 倉谷 和信 大阪 7.10 45 5
7 3427 大賀 広幸 山口 7.01 26 3
8 3200 熊谷 直樹 東京 7.00 66 10
8 3265 今村 暢孝 福岡 7.00 37 6
10 3159 江口 晃生 群馬 6.94 60 7

びわこ最近5年 勝率ベスト10

(2012年1月1日~2016年3月1日/20走以上)

順位 登録
番号
選手名 支部 勝率 優出 優勝
1 3159 江口 晃生 群馬 8.43 3 2
2 3327 野長瀬正孝 静岡 7.75 4 2
3 3232 山川美由紀 香川 7.70 1 0
4 3295 濱村 芳宏 徳島 7.58 3 1
5 3489 大場  敏 静岡 7.45 3 1
6 3329 作野  恒 愛知 7.36 3 2
7 3265 今村 暢孝 福岡 7.32 3 1
8 3290 倉谷 和信 大阪 7.31 4 0
9 3158 島川 光男 広島 7.18 2 0
10 3010 大嶋 一也 愛知 7.03 2 0

プレミアムGI第17回マスターズチャンピオンは「準優進出戦」方式!

プレミアムGI第17回マスターズチャンピオンは「準優進出戦」方式で実施いたします。4日目(4月15日(金))の第9~12レースが「準優進出戦」で、実施要領は下記のとおりです。

■準優進出戦(4日目)の組み合わせ  ●順位は3日目までの予選得点率順位
組\枠番 1枠 2枠 3枠 4枠 5枠 6枠
準優進出戦A組 4位 5位 9~12位 13~16位 17~20位 21~24位
準優進出戦B組 3位 6位
準優進出戦C組 2位 7位
準優進出戦D組 1位 8位
●3枠から6枠までの各枠内における組の指定および各組のレース番号は番組編成委員が決定。
■準優勝戦(5日目)の組み合わせ
組\枠番 1枠 2枠 3枠 4枠 5枠 6枠
準優勝戦A組 1着グループ
予選順位3位
1着グループ
予選順位4位
3着グループ
予選順位1位
3着グループ
予選順位2位
準優進出戦
4着以下で
第4日目までの
得点率順位1~3位
準優進出戦
4着以下で
第4日目までの
得点率順位4~6位
準優勝戦B組 1着グループ
予選順位2位
2着グループ
予選順位1位
2着グループ
予選順位4位
3着グループ
予選順位3位
準優勝戦C組 1着グループ
予選順位1位
2着グループ
予選順位2位
2着グループ
予選順位3位
3着グループ
予選順位4位
●1着グループ~3着グループは準優進出戦の着順。
●「予選」は3日目・第12レースまで。
●5枠および6枠の各枠内における組の指定および各組のレース番号は番組編成委員が決定。
知っておくと役に立つ!マスターズチャンピオン得点表&選手賞金
得点表
レース種別\着順 1着 2着 3着 4着 5着 6着 選手責任外欠場、失格
予選・一般戦・準優進出戦・準優勝戦 10 8 6 4 2 1 0
ドリーム戦 12 10 9 7 6 5 0
減点表
待機行動実施細則違反 失速(2回目以降) 不良航法 選手責任欠場(F・Lを除く) 選手責任失格
−7 -7 -7 -5 -5
選手賞金  (単位:千円)
種別\着順 1着 2着 3着 4着 5着 6着
優勝戦 10,000 3,800 2,700 1,900 1,600 1,400
特別選抜A戦 1,000 700 500 400 370 350
特別選抜B戦 700 480 350 300 270 250
準優勝戦 280 200 140 120 90 75
準優進出戦 195 150 105 83 67 54
ドリーム戦 280 200 140 120 90 75
予選・一般戦 130 100 70 55 45 36
● 優勝戦1着賞金にはBOAT RACE振興会会長賞の副賞金200万円を含む。