グランプリを読み解く!

今度こそ獲る!毒島が気合

令和初のグランプリは、34回目にして初のナイター開催で行われる。業界初のビッグイベントは、ファンの記憶に残るシリーズになるだろう。

そんな夜の戦いを、賞金トップの毒島誠(群馬)は心待ちにしていた。SG6勝のうち、何と5個がナイターレース。今年も9月大村メモリアルで優勝すると、10月児島ダービーは初めて昼間開催のSGを制した。直前の11月桐生チャレンジCは、凡機を立て直して、執念の地元優出(5着)を果たした。過去、グランプリは5度出場して4度優出したが2着2回が最高。今年こその思いは強いはずで、ましてや大得意のナイター戦。今年は住之江で6、9月のGI戦を走り、調整面は把握したか。今年こそ優勝への思いは強まる。

毒島をはじめ、TR2nd組はハイレベルのマネー争いを勝ち切った。SG2勝の吉川元浩(兵庫)も、昨年GPの悔しさを晴らしたい気持ちが強い。また、直前のSGチャレンジCを制してTR2ndに滑り込んだ石野貴之(大阪)の勢いは不気味さが漂う。

一方、昨年のGP覇者・峰竜太(佐賀)は、9月大村メモリアル準優でフライング。厳しいスタート事故罰則を抱えており、どこまで強気な仕掛けが打てるか。リズムが上がってきた桐生順平(埼玉)は、TR2nd発進を守り切った。昨年のリベンジに燃える。

TR1st組には好調選手が多い。近況の流れでいえば田村隆信(徳島)、井口佳典(三重)の85期銀河系コンビや、一般戦で勝ちぐせを付けてきた白井英治(山口)、1年を通して結果を出してきた徳増秀樹(静岡)、馬場貴也(滋賀)、今垣光太郎(福井)か。地元の太田和美(大阪)の底力も侮れない。

GP逃した原田、松井が奮起!

今年のGPボーダーは賞金や特別手当のアップなどで、6300万円を超えた。1年を通した激しい争いに惜しくも敗れた面々が、気持ちを切り替えてシリーズ戦に臨む。

原田幸哉(長崎)は、約250万円差でGP出場を逃したが、今年はGI戦で4度優出して復調のきっかけをつかんだ。本領の鋭いスタートの切れ、攻撃力を生かして、優勝を目指す。

原田とともに、松井繁(大阪)や木下翔太(大阪)、湯川浩司(大阪)の地元勢も無念のシリーズ戦回りとなった。今回はホームプールで迎え撃つ立場で、奮起の走りを期待する。

他では、今年の躍進が目立った桑原悠(長崎)、来年の反撃に向けて奮闘したい篠崎元志(福岡)、濱野谷憲吾(東京)。また、女子勢では桐生チャレンジCで初のSG予選突破を果たした大山千広(福岡)、GIIレディースCCを制した遠藤エミ(滋賀)の走りにも注目したい。