尼崎・BOAT RACE CLASSICの3連単

迎えて50回目のボートレースクラシック。名勝負と舟券ゲットのW(ダブル)の楽しみに期待は大きくふくらむ!
獲るぞ!メモリアル第50回大会の舟券!ヒムケンが読む 尼崎・BOAT RACE CLASSICの3連単 桧村 賢一 ●ボートレースライター/JLCコメンテーター

地区選優勝者に注目も、モーター次第。
2年連続尼崎開催ながら異なる条件!

時代とともに変わってきたクラシック

鳳凰賞から総理大臣杯、そして「ボートレースクラシック」と、通称が時代とともに変わってきたように、選出基準も変わってきた。

最初の頃は優勝回数のみで、記念だろうが一般戦だろうが「優勝1回」として扱われていた。もちろん、優先出場はない。「選考期間中にフライングを3本すると選出除外」という時代もあった。記念クラスと呼ばれた選手が少なく、SG初優出で初優勝というパターンが多かった。

レース写真

また、「前年のグランプリ(賞金王決定戦)に出場した12名全員が優先出場」という時代もあった。そういった時代は一般戦からの出場者が少なく、キャリア組の優勝が目立っていた。優勝者は時代を反映する。常に、巡り合わせの良い選手が結果を残す。

それなら、今はどういう時代なのか。選手持ちプロペラが廃止になり、2年前から当該年の地区選優勝者に優先出場権が与えられるようになった。前回大会で優勝したのは、直前の近畿地区選で優勝した松井繁だ。一昨年は九州地区選で優勝した今井貴士が優出2着という成績を残している。

今年の地区選優勝者は、関東から順に須藤博倫、平本真之、太田和美、市橋卓士、白井英治、川上剛だ。今年もこの6名の中からクラシックで活躍する選手が出てくるのか。ただ、太田は1月住之江周年で実績のないモーターを引いて予選落ち、東海地区選では池田浩二が2連率20%のモーターを引いて予選落ちしている。実力者でもモーターが出ていなければ勝てないのが、今のボートレースの状況だろう。

今年の尼崎は強風が吹き荒れる!?

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今回の舞台は昨年と同じ尼崎だ。しかし、昨年と同じような結果になるとは思えない。

理由の一つは気象条件である。昨年は向かい風が吹いたのは初日、3日目、最終日の3日間で、それも穏やかなものだった。クラシックと言えば春一番、春二番が吹き荒れるのが常で、大雪に見舞われた大会もあった。試走に出ることもできず、モーター仕上げで手間取るため、水面を克服した伏兵の台頭も多かった。

今年は昨年と違って寒さが厳しい。3月は北からの高気圧と南からの高気圧がせめぎ合う季節である。昨年のような穏やかな天気の中でのレースにはならないだろう。尼崎の競走水面は植樹で囲まれていたが、今は1マーク前方の植樹が伐採されている。ぽっかりと大きな口が開いているような感じである。そこから強い向かい風が競走水面に吹きつけてくる。昨年は3日目に1号艇が11回勝ち、最終日は第6レースから7連続で1号艇が1着と、[1]が圧倒的に強かった。同じイメージで今年の舟券作戦を立てると失敗する。

風が強いほどモーターの差が出る

モーターは昨年4月から使用されており、性能差はかなりある。昨年11月からの成績をみると、上位52機のうち2連率が20%台のモーターが15機、優出0回のモーターも15機ある。向かい風が強ければ強いほど、モーター差が出やすい。強い向かい風が吹けば、実績のないモーターでインに入ってもスピードが乗らない。スタートは届かず、2マークでは風に負けて大きく流れてしまう。向かい風を前提にした場合、ダッシュ戦で好成績を残し、捲り勝ちの多い選手に活躍の場が広がる。

今回の出場選手の中で、今期(11月以降・GII以上)になって4コースからの成績が良いのが今垣光太郎、原田幸哉、白井英治、毒島誠、前田将太。地区選での活躍などを考えると、白井にはかなり期待できる。ただし、実績モーターを引くという条件が必要になる。それが「巡り合わせ」である。