the INTERVIEW
「宮島があったから選手になった僕です。
そして、ずっと走りたかった地元のSG。
"広島らしい"気迫のレースで頑張ります!」

13年ぶりに宮島にSGが帰ってくる。2000年オーシャンカップ、02年グランドチャンピオンと、宮島のSGでは地元の豪腕・西島義則の激闘が光っている。
今回、初の地元SG出場となるのは山口剛だ。08年の丸亀・新鋭王座でGI初優勝、2年後の平和島クラシックでSG初優勝、そして2014年後期適用勝率では全選手中1位と順調な航跡を残してきた。ようやく巡ってきた地元SG優勝のチャンス。これまで培ってきた"広島らしい"気迫の走りを、ここにぶつける。
(インタビュー&構成/『マンスリーBOAT RACE』依藤研二)
1982年(昭和57年)8月23日生まれ。広島支部・91期。
2002年11月、宮島でデビュー。04年5月、びわこ・タイトルで初優出・初優勝。08年1月、F2の身ながら丸亀・新鋭王座でGI初優勝、10年4月、平和島・クラシックでは先行する岡崎恭裕を抜いてSG初優勝を飾る。同期には久田敏之、川上剛、松下一也、三浦永理、松村康太らがいる。
--ご自身のレースについての印象は?
山口 「今のプロペラ制度になって3年経ちましたが、制度が変わった最初の期は事故パン(事故率満杯)になってしまいました。
僕はターンのときに自分の軌道をイメージするんですけど、事故が多いときって、着順をキープするという考えをしなくなるんですね。『こう行ったら1等が獲れるな』とか、道中でも『この人を抜くには、これをこうしたら抜けそうだ』ということばかり頭に出てくるんです。差して2等でも良いのに、リスクの高い方を選びがちでした。最近は少し変わってきましたけど・・・。攻めて1着獲りに徹するのか、計算して走った方が良いのか、未だに正解は分かりません。
でも、なりたいのは強い選手です。強い選手はたくさん勝つし、賞金も稼ぎます。ただ、他人から見てすごいと思うようなレースをする人でも、やっている本人は簡単にやっているような・・・。やっぱり全体のレベルを上げることが大事なんだと思います。そういうことを目指してやっています」」
--2014年後期適用勝率で1位になりました。
山口 「実は、勝率にはあまり興味がなくて・・・(苦笑)。4月30日に1位になったとしても、5月1日になったら、また最初からやり直しじゃないですか。
勝率も獲得賞金も高いのが理想ですけど、重きを置いているのは賞金です。勝率8.50で賞金3000万というより、勝率6.40でも賞金5000万の方が良いと思っています。勝負どころでしっかり決めているということなんで、その方が好きですね。
グランプリはクラシックで優勝した年に初めて出ましたが、いつも出ている人たちとは圧倒的に違うものがあると感じました。あの頃は何も考えず、勢いだけでガムシャラにやっていたので、レースも粗かったと思います。グランプリを走って、自分に足りないものが段々出てきました。その後、今まで出場できていないのは、課題をクリアするのに時間がかかっているということですね。昔のVTRを見ると、レースは今でも粗い所があるけどターンなんかは今の方が巧く回っているんですけど」
--最近の調子はいかがですか?
山口 「今年はクラシックに出ていないし、これからっていう感じですね。4月のフライング休みは1週間シンガポールへ行って、その後は週に3日くらい、長崎の方へ釣りに行っていました。釣りが趣味なんで。瀬戸内海でも釣るけど、九州はルアーフィッシングの聖地で、デッカい魚が釣れるんです。去年はマグロも釣りました。100kgくらいありそうなのとファイトしたこともあります。そのくらいの魚だと、体を持って行かれます(笑)。
夏場の成績が良くない? 良いモーターが引けていないのもあると思います。宮島では夏でも良いので心配はしていません。地元なんで、プロペラ調整の仕方も分かっているつもりです」
--地元グラチャンに向けて"広島らしい"抱負をお願いします!
山口 「今回は、僕にとって初めての地元SGです。宮島があったから選手になったし、宮島がなかったらボートレースも知らないままでした。人生のほとんどを、宮島に決められたようなものですね。
選手になってからも、開会式や表彰式でいつも手を振ってくれる方や、レース場で働いている人たちなど、たくさんの人が応援してくれているのをすごく感じています。
4月のフライング休みで1年分の釣りを楽しんだので、今年はもう遊びは良いです。今度はレースで大物を釣れるように頑張ります!」
(2015年5月31日現在)
| ◆通算成績 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 出走回数 | 優出 | 優勝 | 2連率 | 3連率 | |
| 通算 | 2,766回 | 110回 | 26回 | 48.7% | 66.5% |
| SG | 345回 | 6回 | 1回 | 35.4% | 53.6% |
| GI | 854回 | 26回 | 4回 | 41.7% | 61.2% |
| ◆全国成績(最近3節) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 15年 | 5月 | 大 村 | SG・オールスター | 1 6 4 2 4 6 3 2 |
| 15年 | 5月 | 津 | GI・周年 | 4 4 1 5 6 6 5 失 1 |
| 15年 | 5月 | 下 関 | タイトル | 2 2 1 1 1 6 1 2 2 6 |
| ◆宮島成績(最近2節) | |||
|---|---|---|---|
| 15年 | 1月 | GI・周年 | 4 2 4 5 1 F 4 4 |
| 14年 | 12月 | タイトル | 1 4 1 2 1 1 1 1 1 1 |
SGグランドチャンピオン 歴代優勝者
| 回 | 開催年 | 開催場 | 優勝者 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 1991年 | 住之江 | 西田 靖 |
| 第2回 | 1992年 | 蒲 郡 | 中道 善博 |
| 第3回 | 1993年 | 住之江 | 安岐 真人 |
| 第4回 | 1994年 | 住之江 | 三角 哲男 |
| 第5回 | 1995年 | 桐 生 | 野中 和夫 |
| 第6回 | 1996年 | 多摩川 | 高山 秀則 |
| 第7回 | 1997年 | 尼 崎 | 市川 哲也 |
| 第8回 | 1998年 | 宮 島 | 上瀧 和則 |
| 第9回 | 1999年 | からつ | 大嶋 一也 |
| 第10回 | 2000年 | 下 関 | 西島 義則 |
| 第11回 | 2001年 | からつ | 植木 通彦 |
| 第12回 | 2002年 | 宮 島 | 今垣光太郎 |
| 第13回 | 2003年 | まるがめ | 池田 浩二 |
| 第14回 | 2004年 | 浜名湖 | 原田 幸哉 |
| 回 | 開催年 | 開催場 | 優勝者 |
|---|---|---|---|
| 第15回 | 2005年 | 下 関 | 山本 浩次 |
| 第16回 | 2006年 | 浜名湖 | 坪井 康晴 |
| 第17回 | 2007年 | 戸 田 | 湯川 浩司 |
| 第18回 | 2008年 | 芦 屋 | 湯川 浩司 |
| 第19回 | 2009年 | 戸 田 | 今垣光太郎 |
| 第20回 | 2010年 | 大 村 | 湯川 浩司 |
| 第21回 | 2011年 | 児 島 | 瓜生 正義 |
| 第22回 | 2012年 | 芦 屋 | 太田 和美 |
| 第23回 | 2013年 | 常 滑 | 太田 和美 |
| 第24回 | 2014年 | 浜名湖 | 菊地 孝平 |
| 第25回大会 宮 島 優勝戦 2015年6月28日(日)・第12レース |
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--宮島でSG開催が決まったときは?
山口 「正直、もう宮島でSGはないと思っていたのでビックリしました。以前は20代のうちに走りたいと思っていたけど、30代の今、宮島でSGを開催してくれて良かったです。今年33歳になるし、あと7、8年がピークだと思ってやっていますから。
13年前の宮島グラチャンは、やまと学校で見ていました。優勝戦は波乱(2艇F)でしたけど、西島(義則)さんが活躍されていて、『すごい人が広島におるなぁ』と。
西島さんとは選手になってからいろんな話をしてきたし、早い時期から記念に行かせてもらっていたので、市川(哲也)さんや辻(栄蔵)さんからもいろいろ教えていただきました。先輩方の影響を受けて、しっかり"広島らしい"レーサーになっていると思います」
--広島らしい、ですか?
山口 「気迫のこもった走り、というか・・・。地元の大舞台に立てば、誰でも勝手に気合パンパンになります。優勝戦に進めば、地元を代表しているんだと意識しますしね。
"地元"というのは大きくて、全体的な雰囲気から、その人にプラスに働いているように見えるんです。だから、地元でSGを走れる人が羨ましかったです。僕はまだ地元開催のSGがどんな感じなのか分からないですけど、今回は"僕の地元"ですから。やっとプラス条件で走れるSGなので、楽しみです」