土屋 幸宏

お祭りに華添える水神祭!
SG初出場組の初1着率は73%!

土屋 幸宏
●『マンスリーBOAT RACE』編集長

初出場組もインではしっかり結果を残す!

昨年の宮島大会、私の印象に強く残っているのが、SG初出場した實森美祐(広島)でした。地元水面で0台スタートを連発。予選最終日は前半レースで逃げてSG初1着を挙げると、後半レースは捲って連勝ゴールを決め準優進出を果たします。その準優は0台の踏み込みから見せ場十分の走りで、優勝戦まであと一歩の活躍でした。SG覇者を相手に怯むことなく戦う姿に心を打たれた方もきっと多く、一票を投じたファンも大満足の6日間ではなかったでしょうか。

【過去10大会データ】

SG初出場

15名

優出 なし
準優出 1名 7%
初1着 11名 73%

SG経験済みの
当大会初出場

44名

優出 2名 5%
準優出 12名 27%

その實森と同様に当大会でSG初出場を果たしたレーサーは、過去10年で15名(男子4名、女子11名)います。シリーズの結果を振り返ってみると、優出者はおらず、予選突破も實森ただ1人で、その確率はわずか7%と、SG経験組の壁に阻まれています。

ところが、SG初勝利となると11名(男子4名、女子7名、初1着率73%)が挙げているんです。そのコースと決まり手の内訳は1コース逃げが9勝、3コース捲り1勝、3コース捲り差し1勝。やはり絶好枠のイン戦でしっかり逃げ切って、ファンの期待に応えたレーサーが多くいました。中でも男子初出場組は4名全てがイン逃げでのSG水神祭です。

多彩な決まり手で勝利する女子レーサー!

インから手堅く結果を残す男子初出場組ですが、イン以外からの白星は挙げられていません。女子初出場組はイン以外からの勝ち星を3名で計4勝(3コース捲り1勝、3コース捲り差し1勝、4コース捲り1勝、5コース捲り差し1勝)。その全てが万舟決着と、一発あるなら女子レーサーのようです。

ちなみにSG出場経験があって当大会初出場者となると、過去10年で44名います。優出者は21年若松の佐藤翼(埼玉)、22年宮島の村松修二(広島)と2名。予選突破は12名で、確率にして27%となっています。

今年は渡邉優美(福岡)、安河内健(佐賀)、定松勇樹(佐賀)の3名がSGデビューします。初勝利、初優勝など節目で行われる水神祭の儀式はお祭りを盛り上げるにふさわしい光景です。今年は何度このシーンが見られるでしょうか。