コース&レース傾向
風向次第で水面コンディションが激変。
北風なら地元勢優位、南風ならスピード勝負!
コース
荒れる北風と、穏やかな南風
序盤2日間が大潮で、GIクイーンズクライマックスが始まる3日目以降は中潮。その3日目以降は、満潮が午後に来る悪い潮回り。開催期間中は、2007年のSGグランプリと同様にうねり対策が施されるが、風向き次第で水面はうねりが出て大荒れになることも。
うねりがひどくなるのは「北」「北西」「北東」と、海側からの北風が吹いたとき。水面に慣れている地元勢、機力出しよりも旋回力に長けたタイプが幅を利かせる。
対照的に抜群の水面コンディションになるのが、スタンド側からの南風が吹いたときだ。これなら少々強めの風が吹いても水面は落ち着くので、スピードレースが期待できる。モーターパワーを前面に出すタイプや、旋回力自慢のなかでも、よりスピードに特化したタイプが力を発揮しやすい。
レース傾向
女子戦は徹底的なイン外しも一考
全国有数の「イン受難」水面。最大の理由はコースレイアウトで、1マークの振り幅が大きいのでセンターはまっすぐ走る形で1マークには最短距離でたどり着く。イン選手と同体のスタートなら、センター、特に3コースの選手が自然と捲る形になりやすい。
6月に出力低減モーターが導入されてからは、以前と比べてイン1着率は10%近く上昇しているが、1日平均3~4本だった逃げが、4~5本になったと考えれば良いだけ。しかも、温水パイプが装着された10月末以降は、イン1着率が明らかに低下中。特に気温が低下した11月からのシリーズは、イン1着率が低めで推移しているので、「福岡はインが強くなった」と考えて、1号艇主導の舟券を買い続けると痛い目に遭うだろう。
クイーンズクライマックスはGIだが、参考になるのは7月の周年ではなく9月の「ほぼオールレディース」や10月の「GIIIオールレディース」だろう。この2節のイン1着率は38.9%と41.7%。当地で行われた過去の女子戦(表1)も、イン1着率はほとんどが20~30%台と強烈なイン受難の傾向。当地の女子戦は徹底して、インを外すのも一つの方法だ。
福岡は展示タイムトップの舟券貢献度が、とにかく高い。機械計測のうえに、BSの計測位置が1マーク側に60m寄っているおかげで、行き足の差がそのままタイムの差に出るからだ。
表2からもわかるとおり、出力低減モーターになってからの展示タイムトップの成績も上々。初下ろしから、3連率が60%を割った節は3節しかない。この高確率なら、展示タイムトップを必ず舟券に絡めるのが当地の攻略法と言える。
| 開催月 | 1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 11年 10月 | 34.7% | 20.8% | 23.6% | 11.1% | 8.3% | 1.4% |
| 12年 2月 | 30.6% | 22.2% | 20.8% | 18.1% | 6.9% | 1.4% |
| 13年 3月 | 30.6% | 19.4% | 22.2% | 15.3% | 11.1% | 1.4% |
| 13年 7月 | 27.8% | 19.4% | 16.7% | 22.2% | 11.1% | 2.8% |
| 14年 9月 | 25.0% | 23.6% | 22.2% | 22.2% | 6.9% | 0.0% |
| 15年 3月 | 40.3% | 25.0% | 26.4% | 5.6% | 1.4% | 1.4% |
| 15年 10月 | 41.7% | 29.2% | 12.5% | 12.5% | 4.2% | 0.0% |
| 開催月 | 1着率 | 2連率 | 3連率 | 開催月 | 1着率 | 2連率 | 3連率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 6月一般 | 22.2% | 49.4% | 65.4% | 9月一般 | 21.6% | 46.6% | 59.1% |
| 6月一般 | 20.8% | 44.4% | 56.9% | 9月一般 | 28.2% | 45.9% | 65.9% |
| 6月一般 | 29.7% | 40.5% | 51.4% | 9月ほぼ女子 | 24.7% | 48.3% | 68.5% |
| 7月一般 | 31.5% | 60.7% | 75.3% | 10月一般 | 28.4% | 52.2% | 61.2% |
| 7月一般 | 32.9% | 51.9% | 61.3% | 10月一般 | 25.0% | 42.0% | 63.6% |
| 7月周年 | 31.3% | 51.3% | 61.3% | 10月AL | 32.6% | 51.7% | 65.2% |
| 8月一般 | 25.0% | 44.6% | 62.5% | 11月一般 | 38.6% | 60.2% | 69.9% |
| 8月お盆 | 25.9% | 50.6% | 71.6% | 11月一般 | 20.0% | 42.7% | 60.0% |
| 8月一般 | 32.5% | 52.5% | 71.3% | 11月一般 | 22.0% | 50.0% | 63.4% |
| 9月一般 | 29.5% | 47.7% | 72.7% | 12月企業杯 | 30.0% | 53.8% | 67.5% |
注目選手
当地成績はグレートマザー・日高が断トツ!
当地の女子戦は、地元福岡勢が圧倒的な強さを誇る。なかでも日高逸子(福岡)の実績は断トツで、日高が女子戦で優勝戦線に絡まなかった節は一度もない。
地元若手・渡邉の福岡経験値は、ベテラン遠征陣並みの高さ
若手ではシリーズ戦に出場する渡邉優美(福岡)に注目。デビューからの出走数は川野芽唯(福岡)を大きく上回り、小野生奈(福岡)とほぼ同等。経験値は遠征勢のベテラン並みに高いので、シリーズでは主役を演じる可能性も。
水面適性で言えば、遠藤エミ(滋賀)、三浦永理(静岡)、長嶋万記(静岡)がオススメ。遠藤は当地と同じくうねりがあるびわこ育ちで、女子屈指の波乗り巧者。三浦、長嶋は女子では絶対的なスピードの持ち主で、当地のSGを経験しているのも強み。当地で活躍できる条件が揃っている。
