福岡のプロは、SGクラシックでココを見る!1

福岡のプロは
ココを見る!

福岡常駐記者の

ボートレース福岡で2年ぶりにSGが開催されるペラ。
福岡と言えば「難水面」「イン受難」とか言われているペラ…。
でも、ポイントを押さえておけば大丈夫!今回は福岡HPで『ペラ坊予想』を
担当している武内達也記者と一緒に、福岡を知り尽くしている常駐記者の皆さんに、
福岡・SGクラシックの傾向と対策を聞いてきたペラよ!!

スポーツニッポン
鳥飼祥平 記者

福岡のSGは、優勝戦1号艇が頂点にたどり着く難易度は高い!

武内「まずは福岡開催SGの傾向について、鳥飼祥平記者に聞いてみましょう」

レース写真

地元・瓜生正義が、
4度目の福岡SG制覇に挑む

鳥飼「福岡で初めてSGが開催されたのは66年前の1955年、第3回ダービーです。それ以降、難水面の福岡を舞台にこれまで25回のSGが開催され、数々のドラマが観衆の胸を打ってきました。

独特なうねりが発生する福岡水面は、経験値で勝る地元福岡勢が強い印象です。過去25回の大会で地元勢が制したのは7回。そのうち3回優勝しているのが瓜生正義で、これは歴代でも単独トップの数字です。今回のクラシックでは、前人未踏の“福岡SGV4”に期待したいと思います。

その瓜生が制した11年のメモリアルは優出6名のうち、峰竜太を除く5名が福岡支部というメンバー構成でした。今大会も走り慣れた地元勢から目が離せません」

武内「なるほど。では、シリーズの流れとしてはどうでしょう?」

レース写真

SGでも機力の
裏付けのない1号艇は脆い

鳥飼「昨年1年間のイン1着率は55%まで跳ね上がり、近年は全国平均を上回る数字になっています。全国的な傾向と同様に、瓜生正義が制した16年ダービー以降のSG優勝戦では、3大会連続でイン逃げ決着が続いています。

しかし、かつてはイン受難の水面で知られており、97年ダービーを制した濱野谷憲吾のように豪快な捲りで戴冠するケースも珍しくありません。さかのぼれば6大会連続で優勝戦1号艇が敗れるなど、他のレース場と比べると、優勝戦1号艇が頂点にたどり着く難易度は高いと言えます。

機力的な裏付けがない時の優勝戦1号艇は危険サイン。その場合は波乱も想定して舟券作戦を立てる必要がありそうです」

福岡で開催されたSGレース

開催年 開催タイトル 優勝者 連番・決まり手
1955年 第3回ダービー 308 村田 吉広(滋賀) 5-2 捲り
1959年 第6回ダービー 1216 深川  功(東京) 4-3 捲り
1966年 第12回メモリアル 1435 金子 安雄(埼玉) 4-5 恵まれ
1972年 第7回クラシック 1693 石黒 広行(愛知) 1-5 捲り
1972年 第18回メモリアル 1515 彦坂 郁雄(東京) 6-2 差し
1977年 第24回ダービー 1738 松本  進(愛知) 6-4 逃げ
1979年 第26回ダービー 2108 八尋 信夫(福岡) 4-5 捲り
1985年 第32回ダービー 1515 彦坂 郁雄(東京) 6-5 逃げ
1989年 第35回メモリアル 2502 松田 雅文(福岡) 6-2 逃げ
1993年 第39回メモリアル 2273 原田 順一(福岡) 2-1 差し
1996年 第43回ダービー 3307 上瀧 和則(佐賀) 5-3 抜き
1998年 第45回ダービー 3590 濱野谷憲吾(東京) 3-6 捲り
2004年 第39回クラシック 2992 今村  豊(山口) 153 恵まれ
2004年 第51回ダービー 3257 田頭  実(福岡) 142 逃げ
2006年 第53回ダービー 3780 魚谷 智之(兵庫) 326 捲差
2007年 第22回グランプリ 3854 吉川 元浩(兵庫) 154 逃げ
2007年 第22回GPシリーズ 3622 山崎 智也(群馬) 512 捲差
2009年 第36回オールスター 3783 瓜生 正義(福岡) 213 差し
2011年 第57回メモリアル 3783 瓜生 正義(福岡) 456 捲り
2012年 第59回ダービー 4042 丸岡 正典(大阪) 216 差し
2013年 第40回オールスター 4344 新田 雄史(三重) 524 差し
2014年 第41回オールスター 3960 菊地 孝平(静岡) 215 差し
2016年 第63回ダービー 3783 瓜生 正義(福岡) 134 逃げ
2017年 第44回オールスター 4168 石野 貴之(大阪) 134 逃げ
2019年 第46回オールスター 3854 吉川 元浩(兵庫) 152 逃げ

九州スポーツ
風岡 光 記者

ダブルエースの3272からトップの座を奪った65号機に注目!

武内「次に、近代ボートレースで最も重要なモーターについて、 風岡光記者、お願いします」

風岡「福岡のモーターは昨年8月が初下ろしですが、ここにきて相場に変化を感じています。長らく“ダブルエース”として君臨してきたのが、3072です。ともにハイレベルな行き足を維持してはいますが、30は1月の低調機節に、今回のクラシックに出場する白石健とコンビを組んだものの、パンチのある足には仕上がらずじまい。72も正月シリーズで岡崎恭裕が優出を果たしましたが、抜けた足にはなりませんでした」

30号機 2連率50.0% 優出0回 優勝0

開催 使用者 節間成績 勝率ポイント
8月 一般競走 船岡洋一郎 A2 5 2 2 1 4 2 3 1 3 2 1 +1.21
8月 タイトル(お盆戦) 大野 芳顕 A1 1 2 6 2 2 2 2 1 3 1 1 +1.74
9月 GIII・Aレディース 大山 千広 A1 2 2 2 1 F 3 1 3 +0.08
9月 一般競走 濱崎 直矢 A2 1 1 4 1 6 3 転 1 5 3 3 -0.97
9月 一般競走 高橋 正男 A1 1 3 3 2 1 1 F 4 3 +0.32
10月 一般競走 松本 真吾 B1 6 3 4 4 3 3 3 2 2 1 +2.59
11月 GI・周年 森野 正弘 A1 3 4 1 2 4 1 3 3 3 +1.04
12月 GIII・企業杯 田頭  実 A2 1 1 2 1 1 4 1 1 6 1 F +0.34
12月 一般競走 間庭 菜摘 B2 3 3 6 4 6 4 4 +0.58
1月 タイトル(正月戦) 橋本 英一 B1 2 5 1 1 6 6 1 6 3 6 +0.16
1月 一般競走 松尾 怜実 B2 4 6 6 6 6 6 転 6 6 -0.25
1月 一般競走 白石  健 A1 2 2 1 2 1 4 3 2 5 1 1 +0.72
2月 一般競走 宮武 英司 A2 2 2 2 2 1 2 2 3 3 2 1 +2.88

72号機 2連率49.0% 優出5回 優勝1

開催 使用者 節間成績 勝率ポイント
8月 タイトル(お盆戦) 今村 暢孝 A1 2 1 1 3 2 2 3 2 エ 1 2 +1.18
8月 一般競走 末永 祐輝 A2 1 1 4 2 3 1 2 1 1 4 +2.26
9月 一般競走 大井 清貴 B1 2 3 5 3 3 2 1 2 5 +1.80
9月 一般競走 上野真之介 A1 1 2 1 1 3 1 2 1 1 1 +1.24
10月 一般競走 谷  勝幸 B1 3 4 2 2 2 5 1 4 4 4 +0.48
11月 GI・周年 高野 哲史 A1 2 3 1 3 2 3 1 2 +2.10
12月 GIII・企業杯 杉山 裕也 A2 4 1 5 5 1 1 3 1 6 3 4 -1.17
12月 一般競走 松井 友汰 B1 2 3 6 4 2 5 3 3 +0.91
1月 タイトル(正月戦) 岡崎 恭裕 A1 1 1 1 2 3 2 1 3 1 5 +0.89
1月 一般競走 長谷川 巌 B1 4 3 4 4 6 6 6 2 6 -1.16
2月 一般競走 古賀 智之 B1 5 5 5 6 5 3 6 3 3 -0.99

「ダブルエースに代わって、トップの座に躍り出たのが65です。もともと、初使用前に計測する検定タイムはトップで、注目されていたモーターでした。昨年11月のGI67周年で吉川元浩に圧勝Vをもたらして以降は一気に本格化し、正月シリーズでは青木幸太郎が捲り連発で優勝。続く一般戦でも前田将太が別格の足に仕上げました。特に行き足から伸びの良さが際立っています」

65号機 2連率55.8% 優出4回 優勝3

開催 使用者 節間成績 勝率ポイント
8月 一般競走 浦野  海 B2 5 1 5 3 5 6 6 転 1 +2.68
8月 一般競走 高山 哲也 B1 2 6 4 1 6 4 2 3 5 2 +0.66
9月 GIII・Aレディース 本部めぐみ B1 4 6 1 6 2 1 1 5 6 +0.99
9月 一般競走 加倉 侑征 B1 6 5 5 1 4 6 5 転 5 -1.27
10月 一般競走 村松 修二 A1 2 3 3 1 2 2 5 1 2 2 3 +0.31
11月 GI・周年 吉川 元浩 A1 2 4 3 1 1 3 1 1 +1.54
12月 GIII・企業杯 藤田 竜弘 A2 2 6 転 欠 (帰郷) +0.52
12月 一般競走 石橋 道友 A1 1 4 2 3 2 2 1 4 1 5 +0.49
1月 タイトル(正月戦) 青木幸太郎 B1 1 1 転 2 1 1 1 1 1 1 +4.95
1月 一般競走 前田 将太 A1 1 1 1 1 2 1 F 1 4 4 +0.32
2月 一般競走 大庭 元明 A2 2 3 1 1 1 6 3 2 1 1 +1.89

(集計:Boat Advisor)

レース写真

「この3基に次ぐのは4614です。46は使い出しから大崩れしていない信頼度の高さが売りで、正月シリーズでは三井所尊春が破壊力満点の足で大暴れ。セッティング次第ではレース足に寄せることも可能です。

14は昨年暮れから上り調子のモーターで、12月『アビスパ福岡杯』で上條暢嵩が節イチに仕上げて準V。その後は良機シリーズでも中の上~上位級の動きを示しています。回った後の二の足に特徴のあるモーターですね」

武内「現時点で、風岡記者が注目しているモーターは?」

風岡28185154 の4基ですね。 28は67周年で濱野谷憲吾が伸び足を中心に上位のパワーでした。18は2連率こそ目立ちませんが、これは乗り手のレベルによる部分が大きい印象です。5154も勝率以上の動きを見せており、記念レベルの選手が扱えば大化けする可能性があります」