大村の水面分析

大村の水面分析

冬場は北風が吹くケースが多い。方向としてはホームに対して左横方向からの向かい風となる。「イン最強水面」と言われるとおり、大村のインの強さには定評がある。今年11月23日までのインの1着率は62%強。向かい風はカマシ風と思われがちだが、北風のときのインは回るときに正面からの風となるため、握っても大きく流れることはなく、艇の戻りも良い。これがインの強さの一因である。

「大村のスタートは難しい」と多数の選手たちが口にするが、それも風の影響によるものが大きい。向かい風が時に対岸からの横風、極端な場合は追い風にとコロコロ変わる日も少なくない。展示のときと本番で変わることもあるだけに、選手にとってはやっかいな風と言わざるを得ない。

レース内容は四季を通じて大きく変わることはないが、水面の特徴としては2マークでの逆転劇が挙げられる。特に遠征の選手が「2マークが乗りにくい」と口にする。

理由は目には見えないうねりがあるからだ。2マーク側の防波堤は下部が開いており外海とつながっている。外海のうねりが入ってくるせいで、ツケマイに行くとサイドが外れて流れるケースがよく見られる。2マークは差し勝負が賢明と言えるだろう。

こんな大村水面の特徴を認識している選手が活躍するのは自明だが、今シリーズでは昨年の女子チャレンジCで優勝した遠藤エミ、同大会で優出4着の小野生奈のV有力候補に、当地4連続優出中の長嶋万記。シリーズでは14年6月から9場所参戦して6場所優出の竹井奈美が活躍してくれそうだ。